デスクワークで身体がつらい人へ|椅子・机・モニターなど仕事環境を整えるポイント!
2026年10月4日
「夕方になると首や肩がガチガチになる」
「長時間座っていると腰がつらい」
「パソコンを見続けると目が疲れて、頭まで重く感じる」
デスクワークが続くと、首や肩、腰だけでなく、目の疲れや頭痛、全身の疲労感など、さまざまな悩みを感じることがあります。
そんなとき、一度確認してほしいのが毎日使っているデスク環境です。
椅子の高さ、机の高さ、モニターの位置、画面の明るさ、部屋の照明、キーボードやマウスの位置。
ほんの少し環境を調整するだけでも、身体に無理の少ない状態で仕事をしやすくなることがあります。
そして、デスクワークの身体の悩みを考えるうえでは、もう一つ大切な視点があります。
それが、仕事内容や仕事のストレス、人間関係なども含めて考えることです。
今回は厚生労働省のガイドラインや研究をもとに、デスクワークで身体がつらいときに確認したいポイントを紹介します。
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デスクワークの身体の悩みは「姿勢」だけで考えない
デスクワークで首や肩、腰がつらくなると、
「姿勢が悪いからかな?」
と考える方は多いと思います。
仕事中の姿勢は確認したいポイントの一つです。
デスクワークによる身体の悩みについては、もっと広く、
- 椅子や机が身体に合っているか
- モニターが見やすい位置にあるか
- キーボードやマウスを無理なく操作できるか
- 画面や部屋が明るすぎたり暗すぎたりしないか
- 同じ姿勢を長時間続けていないか
- 身体を動かす時間があるか
- 仕事中に身体へ力が入り続けていないか
- 仕事のストレスや心理的な負担は大きくないか
など、複数のポイントから確認することが大切です。
まずは、毎日長い時間を過ごす「仕事環境」から見ていきましょう。
1.椅子|まずは足元が安定する高さへ
デスク環境を見直すなら、最初に椅子を確認してみましょう。
厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、椅子について、
- 身体に合わせて座面の高さを調整できる
- 適切な背もたれがある
- 背もたれの傾きを調整できることが望ましい
- 必要に応じて肘掛けを使用する
といった条件が示されています。
座ったときは、足裏全体が床についているかを確認してみてください。
机の高さに合わせて椅子を高くした結果、足が床から浮いてしまっている人もいます。
その場合は、足台(フットレスト)を使って足元を安定させる方法があります。
「椅子は何cmが正解?」と数字だけで考えるよりも、自分の体格に合わせて調整できているかを見ることが大切です。
2.デスク|肩をすくめて仕事をしていませんか?
次に確認したいのが机です。
キーボードを打つたびに肩が上がっていたり、机が高くて腕を持ち上げ続けていたりすると、快適な作業環境とはいえません。
厚生労働省は、机について、
- キーボード、書類、マウスなどを適切に配置できる広さ
- 脚が窮屈にならないスペース
- 身体に合った高さ
などを示しています。
ガイドラインの解説では、高さを調整できない机ならおおむね65~70cm、高さを調整できる机なら60~72cm程度の調整範囲が一つの目安として示されています。
これは「全員この高さにすればよい」という数字ではありません。
身体の大きさや椅子との組み合わせによって適切な高さは変わります。
まず椅子を身体に合わせ、そのうえで肩や腕に無理なく作業できる机の高さになっているかを確認してみましょう。
3.モニター|高さだけでなく「距離」も確認
首や肩がつらい方には、モニターの位置もぜひ確認してほしいポイントです。
厚生労働省のガイドラインでは、
目とディスプレイの距離は、おおむね40cm以上
を確保することが示されています。
さらに画面の上端は、
眼の高さとほぼ同じ、またはやや下
になる高さが望ましいとされています。
モニターが極端に低いと、画面を見るために頭を下げ続けることがあります。
反対に高すぎるモニターでは、画面を見るために首を反らすような姿勢になることがあります。
画面が遠くて文字が見えないから顔を前へ近づけている場合は、文字サイズを大きくすることも選択肢です。
「姿勢を正そう」と頑張る前に、自然な状態でも画面が見やすい環境になっているかを確認してみてください。
4.モニターの明るさ|「暗いほど目に優しい」ではありません
目が疲れるからと、モニターの明るさをかなり下げている方もいるかもしれません。
ここで大切なのは、単純に画面を暗くすることではなく、モニターと周囲の明るさのバランスです。
厚生労働省は、書類やキーボード上では300ルクス以上を目安とし、ディスプレイ、書類、キーボード、周囲の明るさの差をなるべく小さくするよう示しています。
例えば、
暗い部屋の中で、モニターだけが強く光っている
という環境は見直してみましょう。
反対に、明るい部屋なのに画面だけ極端に暗く、文字を読むために顔を近づけている場合も調整が必要です。
モニターの明るさは「50%なら正解」のように一律で決めるものではありません。
昼と夜で部屋の明るさが変わるなら、それに合わせて画面の明るさも調整してみましょう。
5.窓や照明が画面に映り込んでいませんか?
モニターそのものの明るさと一緒に確認してほしいのが、グレアや映り込みです。
グレアとは、強い光によって「まぶしい」「見にくい」と感じる状態です。
例えば、
- 窓からの光が画面に反射している
- 天井照明がモニターに映り込んでいる
- 照明が直接目に入り、まぶしい
といった環境です。
厚生労働省は、室内の極端な明暗差やまぶしさを避け、必要に応じてブラインドやカーテン、間接照明などを利用してグレアを防ぐことを勧めています。
目が疲れると感じている方は、画面設定だけではなく、モニターに何が映り込んでいるかもチェックしてみましょう。
6.キーボードとマウス|手を伸ばして使っていませんか?
意外と見落とされやすいのが、キーボードとマウスです。
机が広いからと、マウスを身体から離れた場所に置いていませんか?
厚生労働省のガイドラインでも、キーボードは位置を調整できること、マウスは手に合った形状・大きさで操作しやすいことなどが示されています。
毎日何時間も使うものだからこそ、
「買ったときの設定のまま」ではなく、自分が使いやすい状態へ調整する
という視点を持ってみてください。
7.ノートパソコンを長時間使う人は要チェック
在宅ワークなどでノートパソコンを長時間使っている方は、特に環境を確認してみましょう。
ノートパソコンには、
画面とキーボードが一体になっている
という特徴があります。
画面を高くするとキーボードも高くなり、キーボードを打ちやすい位置にすると画面が低くなりやすいため、デスクトップ型とは違った工夫が必要になります。
厚生労働省も、ノートパソコンで長時間作業をする場合、作業内容に応じて外付けディスプレイや外付けキーボードなどを使用することを勧めています。
例えば、
ノートPCスタンド+外付けキーボード+マウス
という組み合わせなら、画面と手元を別々に調整できます。
長時間使うのであれば、自分の身体に合わせて調整できる環境を作れるかがポイントです。
8.良いデスク環境でも「座りっぱなし」には注意
ここまで、
椅子、机、モニター、照明、キーボード、マウス……
とデスク環境について紹介してきました。
デスク環境を整えることと同じくらい大切なのが、長時間同じ状態を続けないことです。
厚生労働省のガイドラインでは、情報機器作業について座位だけでなく、ときどき立位を交えて作業することが望ましいとされています。
また、一定の作業では一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までに10~15分の作業休止時間を設け、一連続作業中にも1~2回程度の小休止を設けることが示されています。
この作業休止時間は、何もせず休むだけの時間という意味ではありません。
画面から目を離す、身体を動かす、別の仕事をするなど、画面の注視や同じ姿勢をいったん中断する時間として考えることができます。
大切なのは「最高の姿勢」を何時間も維持することではありません。
仕事をしやすい環境を作りながら、ときどき姿勢を変える。立つ。歩く。身体を動かす。
ここまで含めてデスクワーク環境を考えてみましょう。
9.デスクワークの負担は「仕事環境」だけではありません
椅子や机、モニターを整えても、
「仕事をしていると肩に力が入る」
「忙しい日は首や肩がガチガチになる」
「仕事が終わっても身体の力が抜けない」
という方もいます。
ここで確認したいのが、仕事そのものから受ける負担です。
オフィスワーカーの首痛について調べた研究では、身体的な仕事環境だけでなく、仕事に関係する心理社会的な要因も研究されています。
例えば、
- 仕事量が多い
- 締め切りに追われている
- 集中状態が長く続く
- 自分のペースで休憩しにくい
- 職場の人間関係でストレスを感じている
- 仕事への満足度が低い
- 身体に力が入った状態が続いている
などです。
オフィスワーカーを対象とした系統的レビューでは、本人が感じている筋肉の緊張や、仕事に関連する心理社会的要因の一部と、その後の首痛との関連が報告されています。
つまり、デスクワークによる身体の悩みを考えるときは、
「椅子が悪い」
「猫背だから」
「モニターが低い」
と一つに絞るのではなく、
仕事をする環境と、仕事をしているときの身体・心の状態を一緒に見る
という視点が大切です。
デスク環境セルフチェック
ここまでの内容を、実際の仕事環境で確認してみましょう。
□ 足裏全体が床または足台についている
□ 背もたれを無理なく使える
□ 肩をすくめずキーボードを操作できる
□ マウスを使うために大きく手を伸ばしていない
□ 脚の周りに十分なスペースがある
□ モニターまでおおむね40cm以上確保できている
□ 画面上端が眼の高さと同じか、やや下になっている
□ 文字を見るために顔を画面へ近づけていない
□ モニターだけ極端に明るい・暗い状態になっていない
□ 窓や照明が画面に強く映り込んでいない
□ ノートPCで長時間作業する環境を見直している
□ ときどき画面から目を離している
□ 長時間同じ姿勢を続けず、立ったり身体を動かしたりしている
□ 気づかないうちに肩や身体へ力が入り続けていない
□ 仕事のストレスや疲労が強くなっていない
全部を一度に変える必要はありません。
まずは自分の環境や働き方で気になるところを見つけ、できるところから調整してみてください。
よつ葉接骨院では「仕事をする身体」も一緒に確認します
デスク環境を整えることは、毎日の身体の負担を考えるうえで大切です。
それでも首や肩、腰のつらさを繰り返す場合は、仕事をする環境だけでなく、仕事をしている身体の状態にも目を向けてみましょう。
よつ葉接骨院・整体院では、デスクワークによる身体の悩みを「姿勢が悪いから」と一つの原因だけで判断しません。
必要に応じて、
- AI姿勢解析
- 首・肩・背中などの関節の動き
- 筋肉の状態
- 身体全体の動き
- 仕事中の身体の使い方
- 身体の緊張感
- 睡眠や疲労
- 日常の身体活動
などを確認します。
首や肩がガチガチなら「緊張をゆるめる」ことも大切
「ほぐしても意味がないのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
首痛に対するマッサージや徒手療法については研究が行われており、痛みなどに対する短期的な効果が示されているものもあります。
そのため、首や肩の筋肉が緊張してつらい方に対して、筋肉や周囲の組織へ手でアプローチし、身体の力を抜いてリラックスしやすい状態を目指すことも、身体を整える方法の一つです。
よつ葉接骨院では、ただ強く揉むことを目的にはしていません。
身体の状態や関節の動き、筋肉の緊張などを確認しながら、その方に合わせた刺激で施術を行います。
特に、
「仕事中ずっと肩に力が入っている」
「夕方には首肩がパンパンになる」
「仕事が終わっても身体が緊張している感じがする」
という方では、まず身体の力を抜きやすい状態を作ることを大切にしています。
目の疲れや頭の疲れを感じている方にも
長時間パソコンを使っている方では、
「首肩だけでなく目も疲れる」
「夕方になると頭まで重い」
「集中し続けて頭が疲れている感じがする」
という声もよく聞きます。
デジタル機器の使用に伴う不調については、目の乾燥や眼精疲労だけでなく、頭痛や首・肩の不快感なども報告されています。
よつ葉接骨院では、このような方に対して首や肩だけを施術するのではなく、必要に応じて頭部や首周辺からゆっくり施術を始め、身体全体がリラックスしやすい状態を目指します。
目や頭の疲れが気になる場合にも、デスク環境、首・肩の状態、身体の緊張、休憩、睡眠などを一緒に振り返ります。
視力や眼の病気そのものを整体で治療するものではありません。目の痛み、急な視力低下、強い充血、見え方の異常などがある場合は、眼科など医療機関へ相談してください。
まとめ|「仕事をする環境」と「仕事をする身体」の両方を整えよう
デスクワークによる身体の悩みを考えるとき、まず確認したいのが毎日何時間も過ごしている仕事環境です。
椅子を身体に合わせる。
机の高さを確認する。
モニターの高さと距離を調整する。
画面と部屋の明るさを見直す。
映り込みを減らす。
キーボードとマウスを使いやすい場所へ置く。
そして、
同じ姿勢を長時間続けない。
ときどき立つ。
身体を動かす。
目を休ませる。
さらに、仕事量やストレス、人間関係、身体の緊張など、仕事をしているときの自分自身の状態にも目を向けてみてください。
よつ葉接骨院・整体院では、デスク環境を見直しても首・肩・腰のつらさや身体の疲れが続いている方に対して、身体の動きや筋肉の状態、身体の緊張、睡眠や疲労なども含めて現在の状態を確認します。
仕事をする「環境」と、仕事をする「身体」。
両方から、元気に働ける毎日を一緒に考えていきます。
あなたの身体には、元気になる力がある。
治すでも、癒すでもない。
“ととのえる”という新しい選択。
参考文献
- 厚生労働省. 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて. 基発0712第3号. 2019.
- Jun D, Zoe M, Johnston V, O’Leary S. Physical risk factors for developing non-specific neck pain in office workers: a systematic review and meta-analysis. International Archives of Occupational and Environmental Health. 2017;90(5):373-410. doi:10.1007/s00420-017-1205-3.
- Paksaichol A, Janwantanakul P, Purepong N, Pensri P, van der Beek AJ. Office workers’ risk factors for the development of non-specific neck pain: a systematic review of prospective cohort studies. Occupational and Environmental Medicine. 2012;69(9):610-618. doi:10.1136/oemed-2011-100459.
- Jones LB, Jadhakhan F, Falla D. The influence of exercise on pain, disability and quality of life in office workers with chronic neck pain: A systematic review and meta-analysis. Applied Ergonomics. 2024;117:104216. doi:10.1016/j.apergo.2023.104216.
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執筆者紹介
執筆者:柔道整復師 宮寺 雅佳(よつ葉接骨院 院長)
臨床現場で19年以上、これまで3万人以上の方の身体のお悩みに向き合ってきました。
よつ葉接骨院では、「痛い場所だけにとらわれず、身体全体を見ること」を大切にしています。
腰痛や肩こりなどの不調は、痛みを感じている場所だけでなく、身体の動きや活動量、日々の過ごし方など、さまざまな要素が関係していることがあります。
そのため、問診や身体の動き、姿勢などを確認し、一人ひとりの状態に合わせて施術やセルフケアをご提案しています。
目指しているのは、痛みだけにとらわれず、その方が元気な毎日を送れるようサポートすること。
この記事も、医学的な情報をもとに、できるだけ分かりやすくお伝えすることを心がけて作成しています。
よつ葉接骨院 / よつ葉整体院(横浜市鶴見区・京急生麦駅徒歩1分)
肩こり・頭痛・腰痛・自律神経の乱れなど、慢性的な不調を中心に、一人ひとりの身体の状態に合わせた施術を行っています。
国家資格を持つ院長が、AI姿勢分析や可動域検査などを用いて原因を確認し、筋肉や関節だけでなく、身体全体のバランスを考慮した施術をご提供しています。
【診療案内】
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